必要なのは日々の小さな積み重ねと、先の先まで読む力。
営業としてクライアントと制作の橋渡しをしています。クリエイティブ会社の営業というと、チームと一緒になってコンセプトやアイデアを考えることも多いのですが、私自身、制作に関わる部分も楽しく、やりがいを感じています。もちろん、クライアントの意向や方向性の最終確認など、自分の中でのガイドラインは設けておきますが、その道のプロフェッショナルが力を発揮できるように調整し、過不足なく当たり前のことに応えるようにしながらプラスαの提案を加えるようにしています。大きく見せず、背伸びしすぎず、仕事は大小問わずコツコツと。日頃から信頼関係を築いた先に、チャレンジできる次の目標が見えてくるのだと思います。予算やスケジュールに余裕がある案件は少なく、さまざまな条件や制約がある中で100%、あるいはそれ以上のものをつくる。そのために営業として何をすべきか、先の先まで考えるようにしています。
相手の手を読み、同じ手法にこだわらず成功に導く。
「先の先まで読む」という力は、中学生の頃からやっていた麻雀で培われたように思います。もともと祖父が好きで幼い頃から見ていたのですが、自分がやるようになり、相手の手を予測し、今自分は何をすべきなのかを考えて動くことが自然と身につきました。いまでも休みの日には雀荘に行って3、4ゲームほどやっています。麻雀は運の要素も強いので、時折訪れるチャンスをつかむために、いかにして小さなミスを減らすかということが重要です。同じように仕事も一つの案件の背景に膨大な業務、たくさんの人が関わる中で、一歩一歩着実に進めることが不可欠であり、相手の動きにあわせて機転を利かせることも麻雀と仕事の共通点かもしれません。またトラブルが発生したときにも執着心を捨て、一歩先、二歩先、できることなら三歩先まで考えて対応すると短時間で事態収束・解決できると考えます。世の中はデジタルメディアに移行しつつありますが、私は物理的に存在する「紙」が好きです。このような時代だからこそ、質感や重みがある「紙」の表現には底知れぬポテンシャルが秘められており、アイデア次第でもっとワクワクさせられるものが作れるのだと思います。